2時間勉強した分が水の泡?スマホ・ゲームの脳への影響
下の息子がゲーム依存になってから、メディアと脳の関係について調べることが多くなりました。
調べていくと、ゲームもそうですが、スマホも脳に多大な影響が出る事が分かってきました。
スマホを使用すると、成績が落ちる理由って?
中学生、高校生、早い子は小学生からスマホを持つのは当たり前の時代になっていますね。
私の娘も高校生ですが、暇さえあればスマホを片手に動画やらSNSやら…。
大人の私だって、やり始めたらあっという間に時間が過ぎ、やらなければいけない事もやれずに後悔してしまうことも。
本当に便利だし、面白いし、ついついしてしまうんですよね。
うちの娘もいつも片手にスマホです。
夢中になってる子供たちに
と、言ったりしていませんか?
私は言っていました・汗
果たしてそれだけなのでしょうか?
勉強する時間が無くなったから?
スマホに夢中になって、勉強がおろそかになったから?
ホントにそれだけで、成績が変化するのでしょうか?
長時間勉強しても、スマホをすると脳には残らない…

青春新書「2時間の学習効果が消える!やってはいけない脳の習慣 小中高生7万人の実証データによる衝撃レポート」川島隆太監修、横田晋務著
によると、小中高生7万人のデータから、下記のような結果が出ています。
勉強時間 | スマホの時間 | テスト正答率 |
2時間以上 | 4時間以上 | 55% |
30分未満 | 全くしない | 60% |
勉強時間が「2時間以上」でスマートフォン使用が「4時間以上」の生徒の算数・数学のテスト正答率は55%です。
一方、勉強時間が「30分未満」でスマートフォン使用を「まったくしない」生徒の場合のテスト正答率は60%です。
つまり、
家庭で平日2時間以上も勉強している子が、ほとんど勉強していない子より成績が悪いという衝撃的な結果になっているのです。
たとえ2時間以上勉強をしても、4時間以上スマートフォンを使っていると、
勉強はほとんどしないが、スマートフォンを全く使わない子と
同じ成績か、それ以下の成績になってしまうのです。
と、いうことは、勉強時間に関わらず、スマートフォンの使用時間が長い子どもから、
せっかくやった学習内容が頭から消えて無くなっていったという事が考えられるのです。
そして、それから引き続き調査していくと、
- スマホを1日1時間以上、使い続けた子どもはどんどん成績が下がった
- もともと成績が良かった子も、スマホを使い始めると成績が大きく下がった
- スマホをもともと1時間以上使用していて成績が悪かった子が、スマホ使用をやめる、もしくは1時間未満に抑えたら成績が向上した
という結果が得られたのです。
息子がゲーム依存、そして娘はいつもスマホ片手。
私は衝撃を通り越して、恐怖を覚えました。
どんなに勉強しても、スマホをしている時間が長ければ長い程、せっかく勉強した内容が脳から消えていってしまうわけです。
何故勉強した内容が消えていってしまうのか?

脳の詳しいメカニズムは専門家の先生におまかせして、カンタンに説明させてもらうと
調べ物をする時など、本や辞書を使って調べると、ものを考えるとき活発になる大脳の「前頭前野」の血流がどんどん増え、記憶されていきます。
しかし、スマホを使った場合には、逆に前頭前野の血流は減少し、働かない、ゆるみ切った状態になったのです。
なんてのんきな事を思ったひともいるのかな?
脳ミソを鍛えなきゃいけない若い時期、脳をしっかり使わないと、脳がゆるみ、当然、発達、働きは低下してしまいます。
若い時の脳ミソはスポンジのように吸収するといいますよね。
乾いたスポンジは勢いよく吸い込みますが、
ゆるみ切ったすでに水を含んだ状態のスポンジでは、吸収できる量も少なくなります。
衝撃的!通信アプリLINE等を使用すると顕著に出る成績への影響
中高生は、スマホを持ったらすぐに入れるのは通信アプリですよね。
特に代表的な「LINE」は欠かせないアプリになっていると思います。
ちょっとした連絡や、宿題の確認くらいなら便利なツールなんでしょうけど…。
学力低下にLINE等の通信アプリの影…。
LINE等の通信アプリも、スマートフォンの場合と同様に、勉強時間の長さに関係なく使用時間が増える程成績が下がってしまうという傾向が見られます。
しかし、ただスマホを使っているよりも「LINE」等のアプリを使っている方が、学力低下に強く影響を受けてしまうのです。
下がり幅は勉強時間によってあまり変わらない、もしくは勉強時間が長い程、長時間使用が与える影響が特に強いことがわかります。
なぜ通信アプリは特に影響をもたらすのか?

なぜLINE等の通信アプリは、他のアプリよりも学力低下につながってしまうのでしょうか?
LINEを例に挙げてみると
- 単文で頻繁に会話ができ、文章を考えて送らなくてもいい
- スタンプ機能で手軽に自分の気持ちを伝えることができる
- 仲間同士でチャットのようなグループを作ることができる
とても手軽にコミニュケーションを取ることができますね。
一番の特徴といっても良いのが「既読」機能です。
自分が送ったメッセージを相手が開くと「既読」マークが表示され、読まれたことがわかる便利な機能です。
「メッセージを送る→メッセージが来ないか確認する→きたメッセージを読む」
という、サイクルを頻繁に繰り返すことになります。
既読機能は、LINEだけではなく、いろんな通信アプリでも使われるようになりました。
相手が1人なら、それほど苦でもありませんし、気も楽です。
しかし、複数人のグループになるとどうでしょう。
娘が中学の時、個人的にスマホは持たせなかったので、私(母)のスマホでLINEをしていました。
年頃なので嫌がるだろうと思ったのですが、子どもっぽい娘だったせいか、
「お母さんも内容にも目を通すよ」という約束も承諾したので使わせていました。
仲の良いクラスだったので、男女ほとんどのクラスメイトが参加していたグループがありました。
その通知音のすごいことといったら…。
30人近くのグループです。
1人の発言に、複数の子達が反応するたびに通知音が鳴るわけです。
ふざけた男の子がスタンプを連打、それに同調してまた誰かが連打…。
などなど、スマホが壊れてしまうんじゃないかと思うほど。
放っておくと、3桁なんて当たり前で通知が溜まっていきます。
中学生おそるべし。
と、人の子ながら心配になるほど。
そう。
こんな状態で勉強しようと机に向かっても集中できるはずがないのです。
さらには、返信が来なくても、相手が読んでいるのか、読んでいるけれども返信が来ないのか(いわゆる既読スルー)と、気になってしまうわけです。
いろんな音に囲まれても、LINEの通知音には反応してしまう?
いくらスマホから出ている音だから気になるといっても、生活環境の中にはいろんな音があります。
- 電話の音
- 目覚ましのアラーム
- メールを知らせる音
- テレビの音
その他色々聞こえてきますよね。
でも、LINEの通知音は特に集中力を切らしてしまう傾向があります。
なぜか。それは、「意味を持っている音」だからです。
「どんなメッセージがきたんだろう?」
「どんな話の展開になっているんだろう?」
「友達は自分の返信を待っているかもしれない」
「返信しなければ嫌われてしまうかもしれない」
などなど。色々な考えが頭に浮かんでしまうでしょう。
このような考えを「社会不安」と呼ぶそうです。
初対面の人と話すことに恥ずかしさを感じたり、人前で話すことで緊張したりする恐れを指すもので、程度の差はあるにせよ誰でもが感じることです。
こういう考えが浮かびやすい人、例えば思春期の中学生、高校生などは
おちおち勉強なんてしていられない!なんてことになる人も多いでしょう。
他者からの評価を気にしたり、嫌われてしまうのではないかと思ってしまう。
だからLINEの通知音を気にして、せっかく机に向かっても集中できない。
なので学力低下により繋がる結果になるのです。
できることからはじめよう
これ以上、子どものスマホ使用で成績を落としたくない!
そう思っている親御さんは多いと思います!
私もそうですww
我が家の対策
- 夜10時には、スマホの電源を切る
- 1日の使用時間を決める(1時間以内が良いそうですが…)
- 危険なサイトを開いたり、アプリをダウンロードしない
- 人の悪口は絶対に書き込まない(LINE,Twitterなど)
1日の使用時間は、特に娘は非常に長い時間使っているので、すぐには1時間になんてできそうにありません。
本人がどれだけ意識できるのかが問題ですね。
スマホに制限をかけるアプリ
我が家はiPhoneなのですが、iOS12の新しい機能で「スクリーンタイム」という機能ができました。
https://support.apple.com/ja-jp/HT208982
どのアプリをどのくらい使っているのかが分かりますし、休止時間を設定したり、アプリの使用時間を制限したり、不適切なコンテンツをブロックしたりと、子どもにスマホを持たせる時に設定できるのがいいですね。
自分自身の使い過ぎ防止にも役に立っています!
Androidでも、時間制限アプリがあるようなので、ぜひ活用してはいかがでしょう?
https://keitai-tiebukuro.com/2018/02/14/android-time-limit/
子どもたちの生活には、スマホは欠かせないアイテムになっています。
しかし、そのスマホの使い方のせいで将来の選択肢を狭めてしまうのは、もったいないと思うのです。